シダックス、長崎・対馬市に社員派遣 自動運転バス支援 他

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、運営主体を問わず通信技術の活用により、マイカー以外の交通手段による移動を1サービスとして捉えシームレスにつなぐ新たな移動手段の概念です。AOSデータ社は、MaaSをより安心して利用できるよう、リーガルテクノロジー(自動車フォレンジック)で貢献します。

シダックス、長崎・対馬市に社員派遣 自動運転バス支援


LINEがMaaSに本格参戦する理由 「独自アプリの壁」突破の切り札


スマートシティで合同公募!自動運転やMaaSを手掛ける企業など対象


地域間や業種をまたがるモビリティデータ連携 経産省が事業を支援


ウーブンアルファと三菱ふそう、自動地図生成プラットフォームを先進運転支援技術に活用する共同研究


自動車フォレンジック関連サービス(Related forensics services)


AOSデータ社の自動車フォレンジック関連サービスは、予期せぬインシデントが起きてしまった場合、事後対策として車載デバイスやメディアなどから、お客様の必要とされるデータの抽出・解析調査・レポーティングを迅速に行うサービスです。


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    Impressions:6月29日 国連の持続可能な開発目標(SDGs)を推進する対馬市とソーシャル・ウェルネス・カンパニーのシダックスは「持続可能なしまづくりに関する連携協定」を締結し、同社よりデジタルマーケティング専門の社員を派遣し、自動運転バスの導入支援に取り組む。対馬市は707.42㎢の広大な市域を持ち、面積の89%を山林が占め、標高200~300mの山々が海岸まで続く急峻な地形を持つ島だ。人口は28,511人(令和2年 国勢調査人口速報集計)。産業は第一次産業が19.88%(うち林業は5%)、第二次産業が13.09%、第三次産業が66.93%(うち56%がサービス業)を占める。対馬ではスマートアイランドの実現に向け、①公共交通、市民の移動手段の確保、コミュニティの維持等社会インフラの整備、②観光へのMaaS導入による産業の振興、③林業作業等自動運転技術の活用による産業の振興と環境の保全、④自動運転船を活用した漂着ごみ回収による環境の保全などを行い、少子高齢化の進む市の社会維持や活性化を図っている。島内には小規模の集落が散在、道路は南北の縦貫線を軸として、そこから枝葉となる支線が伸びる構造だ。公共交通の維持コストやバスドライバーの高齢化が進み、免許返納者が右肩上がりとなった結果、住民の移動手段の確保に迫られる。観光では訪日外国人がレンタカーで島内を走行するスタイルが増え、交通事故増加や、観光や買い物スポットの検索が困難であった。また約9割を占める山の材積量(立木を含めた木材の体積)は1300万㎥と試算されるが、林業従事者は平成27年現在、141人に減少、林業の衰退が進み資源の産業化が出来ない。またリアス式海岸である浅茅湾(あそうわん)を有する等複雑な海岸線の延長は915㎞に及ぶ。特に西海岸には、近隣諸国から流れ着く大量のゴミ(産業廃棄物)が押し寄せ、環境問題となっている。対馬市では、これらの課題に対し①コミュニティバスの維持等、市民の移動手段の確保、②観光路線でのMaaS活用、③自動運転の林業機械の導入による、森林資源の利用量を増やし、産業振興を図る。④自動運転船を活用し漂着ごみの回収を行うことで、コスト削減と、収集したごみのリサイクルを図るなどの方向性を示している。2019年8月に対馬市と明治大学研究・知財戦略機構自動運転社会総合研究所、SBドライブ(現:BOLDLY)などが連携し「対馬厳原港まつり」の開催に合わせ、自律走行バスの実証実験を行っている。当時の実証実験の目的は、自律走行バスの社会受容性の拡大や実用化に向けた課題の整理など。今回、自動運転バスの導入支援はシダックスの傘下にある大新東株式会社が、車両運行事業や情報通信技術(ICT)を担う。同社は車両運行管理アウトソーシングでは、民間企業や官公庁・自治体を含め、約1,100団体の顧客と約3,600台の車両運行管理を、旅客自動車運送事業においては、利用者減による民間バス会社の路線撤退、財政難の中での補助金の交付などを抱える自治体の課題解決を図るエキスパートで、路線バス撤退後の自治体バス(民間路線代替バス)の運行管理を各地の自治体から受託している。同時に要望に応じてデマンドバスの運行等の提案を行っており、2019年6月現在で98台~のコミュニティバスの運行管理業務を受託している。約1年前に当たる令和2年6月23日に行われた対馬市の「第2回 対馬市議会定例会会議録(第8日)」では、自動運転バスが運行できるエリアが拡大されないと(住民の)理解が進みにくい、との質疑に対し、比田勝尚喜(ひだかつなおき)市長は、自動運転関係を本年度も上地区で進める旨を回答し「AI関係を活用して進めるとして、今対馬の中でこの情報通信の部分がまだまだ脆弱であるので、この情報の脆弱さを是正する意味でも、インターネットの基盤関係をもう少し整備する必要があろうかと考えているところであり、今現在総務省の地域情報化のアドバイザーである鹿児島大学の先生のご支援を受けて、対馬市の情報通信基盤整備の策定に着手している」旨を回答している。このやり取りは、自動運転バスを導入する自治体は、自動運転バス自体に係る導入費や運用コスト以外にも、市域の情報基盤の整備コストを考慮する必要があることを示唆している。実証に参加したSBドライブ(現:BOLDLY)の力を借りたいところでもある。その後の経過が気になるところだ。