中国「自動運転タクシー」の商用運行に正式許可 他

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、運営主体を問わず通信技術の活用により、マイカー以外の交通手段による移動を1サービスとして捉えシームレスにつなぐ新たな移動手段の概念です。AOSデータ社は、MaaSをより安心して利用できるよう、リーガルテクノロジー(自動車フォレンジック)で貢献します。

ホンダ、東京都心部での自動運転サービスを20年代半ばに展開へ。タクシー会社2社と基本合意を締結。


自動運転、浜松で実証実験 スズキや遠鉄などの四者


EV普及のカギを握る「エネルギーマネジメント」のすすめ


中国「自動運転タクシー」の商用運行に正式許可(*東洋経済オンライン)


自動車フォレンジック関連サービス(Related forensics services)


AOSデータ社の自動車フォレンジック関連サービスは、予期せぬインシデントが起きてしまった場合、事後対策として車載デバイスやメディアなどから、お客様の必要とされるデータの抽出・解析調査・レポーティングを迅速に行うサービスです。

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Impressions:5月19日 4月24日に中国の広東省広州市南沙区で小馬智行( Pony.ai / ポニー・エーアイ )がタクシー事業の営業許可(自動運転タクシーの商業許可)を取得した。同国内で、自動運転タクシーの商用運行が正式に許可を得たのは、同社が初めてということになる。ポニー・エーアイは、まず100台の自動運転タクシーを投入、5月から800平方キロメートル(*余談だが、宮城県栗原市の面積が804.97平方キロメートルで、今回のサービスエリアとほぼ同面積である。東北新幹線の「くりこま高原駅」を擁する同市は、菅原文太氏が青春時代を過ごし(*旧:栗原郡一迫町)、みなみらんぼう氏の生まれ故郷(*旧:志波姫町)でもある。)のエリア内でサービスを始めるとした。広州市南沙区は、1993年7月に広州南沙経済技術開発区として設立され、2005年4月に広州市南沙区となっている。総人口は75.17万人。ポニー・エーアイは、2016年に設立された中国の自動運転のスタートアップ、自律運転技術開発と自動運転タクシーサービスを行い、トヨタ自動車、中国第一汽車集団、広州汽車集団など主要なOEMとパートナーシップを結ぶ。昨年(2020年)秋の時点で、中国では自動運転タクシーが営業運行直前の段階まで、駒を進めていた。営業開始は、2022年の北京冬季オリンピック前後と予想されていた。中国では、自動運転タクシーが営業運行(有料)に至るまで、自動運転タクシー事業者に「6段階のステップ」が義務付けられているとされていた。1.閉鎖区域による試験走行→2.公道による試験走行→3.モニターを乗車させる試験営業→4.誰でも乗車可能な全面開放試験営業→5.常態運行による無料試験営業→6.有料営業運行)となる。正式営業に至る段階では、サービスによる利益創出の仕組みが課されるとの内容であったと思う。同自動運転タクシーサービスは、PonyPilot+アプリを介してタクシーを呼び出し、料金の支払いも行う。料金は一般のタクシーと同額に設定されたようだ。運行は8:30~22:30となる。運転席には、安全担当者の登場が義務付けられているところを見ると、自動運転タクシーサービスについて、市側もまだ自動運転タクシーサービスに対して、慎重な姿勢は崩していない様子も伺える。ポニー・エーアイは、今後中国国内の北京市や上海市、深圳市などで、同じく商用運行を始める計画で、広州を含むこれらの都市と、米国カリフォルニア州でも自動運転タクシーのテストを進めている。広州市で自動運転タクシーのライセンスを取得するためには、中国またはその他の国で24ヶ月間、100万キロ以上の自動運転を実施し、広州市が定める地区で20万キロ以上の自動運転テスト走行を無事故で走り抜き、国家検査機関が定めた厳格な安全性およびその他の様々な車両認定テストに合格する必要があるようだ。ちなみにポニー・エーアイが、2018年12月にリリースした同社の自動運転タクシーアプリを利用した利用者の、2022年4月時点の注文完了数は 700,000件以上とされ、その8割近くが同サービスをリピートしているという。日本では、4月21日にホンダモビリティソリューションズ㈱と、帝都自動車交通、国際自動車の3社が、2020年代半ばから東京都心における自動運転モビリティサービス(こちらは、自動運転タクシーサービスではなく、自動運転モビリティサービス/オンデマンド型無人移動サービスと表現されている)の展開を目指し、関連法令やサービス設計、事業者間の役割、責任分担のあり方などについて検討するため、基本合意書を締結している。ホンダは、本モビリティーサービス(「クルーズ・オリジン」を使用した自動運転モビリティサービス)の展開に向け、昨年(2021年9月)に、GMクルーズホールディングスLLC、ゼネラルモーターズ(以下、GM)と共同で栃木県宇都宮市・芳賀町で2022年から公道実証を実施すると発表している(技術実証は2021年9月から開始)。当初、着手されたのは自動運転車両の走行準備として、地図作成用の車両を用いた高精度地図の作成だった。地図の準備が整い次第、自動運転車両「クルーズAV」による公道走行を通じて、日本の交通環境や関連法令に合わせた自動運転技術を開発・検証するとしていた。また、その事業運営は、ホンダモビリティソリューションズ㈱が担うとしていた。ここ最近はホンダが、本サービスについて次のニュースを発表してくれるのを、いまか今かと待っているような状況ではないだろうか(ソニーの「VISION-S」と似た状況だ)。思い直して同社のホームページにその情報を求めると、当初、Hondaテストコース内での地図作成に着手、技術実証を行っていた時分からの情報が手に入る。自動運転技術の「日本適合化開発」にあたっては、自動運転モビリティサービス事業日本適合化開発プロジェクトの技術責任者である、波多野 邦道氏と、担当である有吉 斗紀知氏へのインタビューも公開されている。波多野氏は、ホンダが自動運転モビリティサービス事業を行う意義としては、「日本において自動運転を活用したモビリティサービス事業を展開することになるが、これは日本社会の発展や社会課題の解決に大きく寄与できるのではないかと考えている。大きくは3つの観点があり、①まずは社会的な観点。新しい移動手段の提供により、日本の都市の活性化や、地方の交通課題の改善・解決につながると考えている。②次に重要なのは、安全面。自動運転というシステムはヒューマンエラーをなくしていくことを期待されるので、より安全で自由な移動を実現して行けるのではないかと考えている。③最後に大事なのは、環境になる。今回の車両はEVをベースとして活用していくので、移動の効率が上がり、最終的にはカーボンニュートラルに大きく貢献して行けるのではないかと考える。」とし、「同時に『すべての人に生活の可能性を拡げる喜びを提供する』というホンダの2030年ビジョンがあるが、ここで掲げている「移動」と「暮らし」を、新しい価値の創造という形で目標を達成したいと考えている。これを確実かつ強力に新しい事業へ取組んで行きたいと考えている。」としている。Cruise社との自動運転技術の役割分担は?との質問には、「自動運転技術の開発自体はCruise社が担当しているが、日本における自動運転の開発にあたっては、Hondaの安全に対する考え方をしっかり共有した上で、日本の交通環境に適合させるための作業が必要、このためにも実証実験が非常に重要で、これはCruise社およびGM社と共同で進めていこうと考えている。自動運転を用いたモビリティサービスの領域は、GM社・Cruise社と協業して開発して行くが、一方、パーソナルカ―領域ではHonnda独自の開発を継続し、運転支援やその他技術の普及拡大は独自にやっていく、というように棲み分けを進めていく予定だ。」と述べている。気になるモビリティサービス事業の今後のロードマップについては、「2020年代半ばまでの国内での自動運転モビリティサービス事業の開始を目標に始めたが、まずは技術実証をしっかり進めていく。そのため本年度実験計画をスタートさせた。2022年には、自動運転車両の実験を公道でも開始できるように、今計画通り進めている状況だ。」と語る。担当の有吉氏は、今回の実証実験の目的について「Cruiseがサンフランシスコで培っている自動運転の技術を日本の関連法令や交通環境に適合し、安全の検証を行うことを主な目的としている。この実験では、まず地図作成車両を使い、自動運転車向けの高精度地図を作成する。その地図を使い、自動運転車両を走行させ、日本での実車検証を行う。自動運転車両の公道走行は2022年を予定しているが、安全性を十分に確認した上で、推進していく方針だ。」としている。自動運転実証を推進する上での技術者としてのやりがいは?との質問に対しては、「このCruise社の協業だが、All Hondaで推進している規模の大きなプロジェクトだ。大変さや難しさもあるが、現地のエンジニアとディスカッションを通じ、お互い良いものを創り上げて行くことに共感し、機能実現に向けた楽しさもある。このプロジェクト発の新しい移動手段の提供、それによる都市の活性化、地方の交通課題の改善など、社会貢献に向けた取り組みが出来ること、それがやりがいになっている」と語っている。サイト上では、ごく僅かだが自動運転モビリティサービスに投入される「クルーズ・オリジン」がテストコース上を走行するシーンも公開されている。また、2022年2月より始まった栃木県宇都宮市・芳賀町の公道上において始まった高精度地図用データの収集作業については、地図作成用の車両が建設中のLRTの線路の道路を走行する収集シーンを閲覧することが出来る。このデータの収集は3月下旬まで行われた模様だ。国も完成車メーカーも既に「織り込み済み」と思われるが、インタビュー内容にある「日本適合化開発」は、「Cruiseがサンフランシスコで培っている自動運転の技術を日本の関連法令や交通環境に適合し、安全の検証を行う」の言葉通り、海外勢と連携した完成車メーカーは、車両を市場投入する以前に「ローカライズ」の必要が生じ、自律運転プログラム等を自社開発したメーカーにも、クルマを市場投入後には新法の施行・関連法令の改正ごとに、自社が開発した自律プログラム・車両・搭載機器、サービス等を対応させる「即応体制」が必要であることを示唆する。完成車メーカーと自動運転技術開発会社の勢力図を、自動運転技術開発会社の視点から見直すと、ウェイモ(グーグル系/FCA、仏ルノー、日産、三菱自動車が連携)、アルゴAI(フォード出資、VWが連携)、アップル、リビアン(Amazonが出資)、そしてクルーズ(GM子会社、ホンダが連携)、TRI(トヨタ、スズキ、マツダ、SUBARUが連携)、ウーバー(トヨタ、デンソーが出資)などの勢力図が見えてくる。勢力図はこれら全てのグループが日本で、商用運行に入る段階で「法と自動運転プログラム」が互いに緊密に連動し、利用者の安全を守る必要を示している。

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