MaaS・CASE関連の最新ニュース(15 / 65ページ目)

夜間も運行する自動運転、5G商用ネットワークを活用した遠隔型 実証実験へ 他

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11月15日 静岡県と掛川市は、東急株式会社、ソフトバンク株式会社と協力し、12月16日(木)~22日(水)まで同市において、スマートシティーの実現、新たな移動手段の創出、観光促進を目指し、スタンドアローン(SA)方式の5G商用ネットワーク(*5G SA)を使った映像伝送を活用した遠隔型自動運転の実証実験を実施する。12月4日(土)17時30分より「光のオブジェ展の点灯式」とあわせ、有人運転による実験車両のお披露目を行う。久保 崇(くぼ たかし)市長も試乗する予定だ。本実証実験は「しずおか自動運転ShowCASE プロジェクト」の一環として位置付けられる。「5G SA」は、これまで同一のネットワークによる実現が困難だった超高速・大容量・超低遅延・多数同時接続を実現、5G基地局単独で動作、ソフトバンクは「Airターミナル5」への導入などを図っている)。4Gと比べ、より自動運転に適した商用ネットワークと言える。*「Airターミナル5」は、Wi-Fiによる高速インターネットを利用できる宅内機器「SoftBank Air」の新機種のこと。実験には2台のグリーンスローモビリティー「かけがわチャ(茶)レンジ号」が投入され、伊東市にある遠隔コントロールセンターから遠隔監視し、運転に介入する必要が生じた際には遠隔から車両を操作を行う。実験では、東急が車両やシステムの提供と運行管理を行う。また、自動運転車両の走行ルートには、ソフトバンクが提供するAIを活用した画像解析エンジンを搭載したカメラ(AIカメラ)を設置、カメラ映像に対向車や人などが検出された場合、コントロールセンターに映像を伝送し、遠隔監視や車両の操作に利用、車両の安全運行に活用できるか検証する。周囲の認識が難しいとされる夜間の走行にも取り組む。光のオブジェなどの存在が、AIカメラにどのように作用するのかも含め、興味深い。実証実験の期間中は、午後2時~4時(昼の部)と午後5時30分~7時(夜の部)に走行時間を分け、JR掛川駅北口から、掛川城を通過、大日本報徳社の敷地でUターン、掛川城三の丸広場まで定時定路線で、車両を運行させる。運賃は無料だが、乗車には、事前にLINEを活用した乗車予約システムから登録を行う必要がある。平成30年度の掛川市の「都市計画マスタープラン」を拝見すると、富士山静岡空港との広域交通網の利便性の向上、また都市間・拠点間の維持・改善。地域の公共交通の維持確保が中心的な考え方を占めている。主要な交通機関は、JR東海道新幹線および東海道本線、東名高速、国道1号バイパス、北部に新東名高速、南部に国道150号線を擁し、北西部には天竜浜名湖鉄道が、東側には菊川市を挟むものの、空の入口、富士山静岡空港が位置する。バス路線は、しずてつジャストライン(掛川駅から御前崎市方面)、遠州鉄道(南部から袋井市、浜松市方面)、秋葉バスサービス(南部から袋井市、森町方面)が運行され、中心部から北部にかけては袋井市の自主運行バスが走る。北部や南部の地域を中心に公共交通でカバーできていない区域が存在する。掛川城を中心として、市内各所に魅力的な観光コンテンツが存在するが、それらを網羅できる移動手段が確立されておらず、観光客の「周遊」を促しにくかった。この実証実験を足掛かりとして、市民も観光客も気軽に移動できる自動運転車両を導入・活用することで、市内のウォーカブル化を促進したい考えだ。掛川市は世界に誇るお茶の産地だ(https://ochatokurashi.jp)。市内には、最高級煎茶「天葉茶」やわらび餅の販売店がひしめく。もし時間があれば、掛川茶に造詣が深く、お茶を美味しく淹れてくれる掛川茶ブランド委員会認定「掛川茶マイスター」がいるお店に足を運ぶのも一興だろう。(http://www.kakegawa-cha.com/union.html)*本記事のアイコン画像は「掛川市オープンデータサイト/掛川茶の写真」(掛川市) (https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/opendata/dataset/11603.html)を加工して作成しています。

米トヨタ、自動運転など3つの新研究プロジェクト発表…今後5年間で 他

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11月12日 トヨタ自動車の先進安全技術研究センター(CSRC)が2017年に北米を代表する8つの研究機関とパートナーシップを構築、5か年プログラム「CSRCネクスト」を立ち上げ、進化する車両技術の可能性と課題に対応を始めたことを思い出す。同センターは、2011年1月に交通事故による死傷者の低減を目指し、北米の大学(ミシガン大学、ヴァージニア工科大学)や病院(フィラデルフィア小児病院)、研究機関と共同研究を行うために新設されたものだ。当時の研究プロジェクトを振り返ると、先進技術が交通安全に幅広く与える影響や、人間とクルマとの相互の関係について重点的に研究する等の記事が見受けられる。具体的には、緊急ブレーキなどの予防安全技術と衝突安全技術の統合、人間の感覚に合った先進技術の開発、ドライバーの状態の検知、実際の交通環境における運転データの研究に役立つ分析データの活用などが項目として挙げられていた。当時、同社が自動運転とコネクテッドカーの技術の進化に伴う世界的な潮流を捉え、世界的な研究機関と協力体制を築いたものと思われる。2021年11月現在、これらの研究は、トヨタ車両の安全性能(例えば「カローラ」の夜間歩行者や車両周囲の自転車を検知・回避操作を促すプリクラッシュセーフティや、誤って踏み間違えてもブレーキで衝突被害を軽減するインテリジェントクリアランスソナー、車両が車線の中央を走行するようにハンドル操作をサポートするレーンレーシングアシスト、走行中、ドライバーのリクエストにオペレータが受け答えするオペレータ―サービス、車両のオーナーが離れている時でも、トラブルを通知したり、ドアロックしたり、駐車位置の確認などが出来るマイカーサーチPlus、エアバッグ作動時など、もしもの時の緊急通報対応するヘルプネットなど)に活かされているものと思われる。今月、同研究センターは今後5年間の取り組みとして、モビリティテクノロジーをすべての人が理解し、その恩恵を受け、相互作用を支援する「ヒューマンセントリック」や、交通環境やドライバーにより起こり得る交通安全上の危険を調査、将来的なモビリティ技術、特に自動運転システムの安全な運用を図る「セーフティアシュアランス」、新たな衝突安全対策、新たなADAS(先進運転支援システム)、自動運転システムのテストにおける評価方法の研究「アセスメント」などを発表している。今のところ、2025年に新たな安全性能を搭載した「カローラ」が発売されるかどうかはまだ分からないが、近未来のトヨタ車両にこれらの取り組みの成果が反映され、より安全な車両と交通社会・環境が身近になっていることを願いたい。

岸田首相“自動運転配送”法案 国会提出へ 他

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11月11日 故大平正芳(第68・69代の内閣総理大臣)氏が提唱した「田園都市構想」。在任中、1980年頃に日本の経済的な豊かさを追求した戦後の日本から転換し、人間と自然が調和する国づくりを提唱した。自民党の宏池会(通称、岸田派、岸田首相は9代目会長)は、前々政権の平井IT担当相を中心に、ウィズ・コロナと言われる「この先の日本のライフスタイル」として、デジタル技術を活かし、暮らしと自然を調和させた「デジタル田園都市国家構想」を、現代版「田園都市構想」としてリニューアルさせた。「デジタル田園都市国家構想」は、働き方や教育などのデジタル化を進め、地方でも都市並みの所得と「感染再拡大に備えたまちづくりを目指す」。具体的には、オンラインによる授業や診療の推進により、地方でも都市部と変わらない質の教育や医療が享受できるようになり、リモートワークの推進、ひいては働き方改革に繋ぎたい考えだ。各地で実証実験の進むMaaS(Mobility as a service)との親和性も高い。現政権にとっては、コロナ禍により力を失った地方経済の再生・支援も急務だ。岸田政権の「デジタル田園都市国家構想」は、地方創生を手掛ける内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局(地方創生の企画・立案、総合調整を行う)と、内閣府地方創生推進事務局(地方創生に関する法律や予算、制度の運用を行う)などが担うこととなりそうだ。従来の地方創生における、DX推進、脱炭素、テレワークの推進、魅力ある地方大学、地域産業の創出・振興、関係人口の創出・拡大、企業版ふるさと納税(人材派遣型)などに基づくスーパーシティの構想、地方のデジタル基盤の整備(5G/ソサイエティー5.0の導入)などの上に何を築くことが出来るかが問われる。岸田首相は、10日夜の記者会見で、自動車の「自動運転」による「配送サービス」を可能とするための法案を来年の通常国会に提出すると発表した。安倍首相時代の記憶を辿れば、2020年7月に開催された未来投資会議の席上で、コロナ禍後の新たな日常を踏まえ、安倍首相から「自動配送ロボットについて、遠隔監視や操作の公道実証を年内の可能な限り早い時期に実行」との指示が出たことがある。当時は、公道実証を可能な限り早くとの表現だったが、現政権では「配送サービス」となっている。物流MaaSの社会実装がより現実的になって来たことを窺わせる文句だ。米国では、11/8に流通大手のウォルマートと自動運転技術のスタートアップである、ガティック(Gatik)社がアーカンソー州で、完全自動運転トラックによるルート配送を開始したと伝わる。稼働は1日12時間、2台のトラックが、7マイル(約11キロ)を運行するという。今後の日本にとってデジタル技術を活かした「暮らしと自然の調和」は、まだ始まったばかりと言えそうだ。

“自動走行しながら除菌” ロボット実証実験開始 神奈川 藤沢 他

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11月10日 MaaSの本質というか、原点とは何だったか?最近の国内の疑似的な「MaaS」の動きを見て思うことがある。時節柄、コロナで落ち込んだ交通を始めとする観光や飲食の需要・地元経済の回復という要素が絡むから「MaaS」を利用したこれらの動きは、経済活動との観点から見て、至極正しく必要だ。それどころか、より一層「MaaS」の価値を際立たせている。そうだとしたら、昨今メディアから伝わるMaaS関連のニュースに触れ、感じている違和感とは何か?考えてみた。ご存知の方も多いと思うが、フィンランドにあるスタートアップ、マース・グローバル社は、2015年から「マイカーを使わない(都市の)快適な移動」というきわめてシンプルな課題に取組み、世界的な評価を受けた企業だ。その結果、フィンランドの首都ヘルシンキでは、同社のMaaSアプリ「Whim」の出現により、アプリ利用者の12%が自家用車を手放し、イギリスの国際石油資本BP(旧:ブリティッシュ・ペトロリアム)やトヨタフィナンシャルサービス、三菱商事などは同社に出資、各国の都市部の交通渋滞緩和や、大気汚染の減少を期待する流れに至っている。同社は、この8月にもシリーズBラウンドで新規投資家により組成された1,100万ユーロの追加資金調達を実施、次なる成長に向かって歩みを進めている。話は変わるが、イギリスで開催されている「COP26」(第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議)において、ジョンソン首相は「気温上昇を1.5度以内に抑えるよう努力する」ことへの合意を各国に募った。草案の原文は「2030年までに世界の二酸化炭素(CO2)排出量を10年比で45%削減、今世紀半ばにゼロにする」としている。これに対し、米中は温暖化ガスの一種であるメタンや石炭削減、森林保護など気候変動対策での協力策を盛り込んだ共同宣言を発表している。海の向こうを見渡せば、既に「MaaS」という概念は、移動の利便性向上と地球の環境保護と結びついており、「MaaS」プレイヤーに当たる日本経済各所は、国内の交通・飲食・観光経済の回復とともに(今はこちらの方が急務と言いう声も聞こえて来そうだが)、その原点に当たる環境負荷の低減と移動問題の解決との視点を欠いてはならない。緊急事態宣言の解除後、各地で様々なMaaS実証実験が行われている。これに伴い実験の主催・運営者は「持続可能性」の課題に直面する筈だ。小売りに至るまで「MaaS関連業界」が、根っこである環境・移動問題に本気で取組めるよう、国には、あらかじめ設定した動線(目標)や補助金などを整理、各地で行われる事業を連携・体系化し、必要とされる情報を流通させ、事業者がまとまることでコストメリットを生み出す仕組みづくりなどの部分で「支援」を仰ぎたい。抜き差しならない足元の移動問題の解決、経済回復とともに、環境保護に対する責務もきっちり果たすのが、大人というものではないか?と思う今日この頃。

京王電鉄、青梅で観光型MaaS実験 他

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11月9日 東京都と東京観光財団、京王電鉄㈱では11/9(火)~11/29(月)の間、東京都青梅市で「青梅MaaS」(西多摩地域観光MaaS実証実験)を始めた。観光客向けに交通機関などに関する情報提供から、予約、決済などを行うことにより、青梅市域の回遊性の向上や移動や、飲食・宿泊の利便性向上を図る。東京駅から青梅駅までは、青梅特快がつかまれば75分弱、快速でも約80分と都心から至近距離にある観光地と言えよう。専用のWebサイト(https://tama-go.jp/nishitama/)から、アプリをダウンロード、会員登録後にデジタルチケットの購入が出来るようになる(専用Webサイトから、https://tama-go.jpに遷移して購入)。今回用意されているチケットは、御岳山ケーブルカー往復乗車券(大人1,130円/子供570円)*大人は中学生以上、子供は小学生。青梅周遊パス(バス1日乗車券:大人700円/子供350円)現地での宿泊する方に便利な青梅周遊パスプラス(前述のバス会社のバス2日券+御岳山ケーブルカー往復乗車券:大人2,500円/子供1,250円)だ。*周遊パスは西東京バス、都営バス、西武バスの青梅市内利用に限る、デマンド交通付き。デマンド交通の無料クーポンは、駅やバス停から離れた観光スポットを目指す方に便利だ。また、青梅グルメチケットは市内の飲食店(13店舗)が用意するお得なオリジナルメニューを楽しむことが出来る。チケットは500円単位で販売され(~3,000円まで)、各店のメニューに応じて利用する。対象施設に期間中なら何度でも入場・入館できる!青梅ミュージアムパスは、大人1,000円、子供500円で、スタンプラリーを実施。各ミュージアムに足を運ぶほど「おトク」になる仕組みだ。対象は、小説家吉川英治(よしかわ えいじ)記念館や青梅鉄道公園、日本画家の川合玉堂(ぎょくどう)の玉堂美術館など9施設。青梅市にはこの他、明治の初めに海外から「ジャパンブルー」と呼ばれた、藍染めの体験ができる「壺草苑」(こそうえん)や、かつての青梅織物工業協働組合の夜具地の倉庫として使われた石倉を全面改修した「ダイニング&ギャラリー繭蔵」など、大人の感性をくすぐる「青梅」が体験ができるスポットもある。市内には、澤乃井で有名な「小澤酒造」、クラフトビール店「青梅麦酒」など、「のんべ」には興味深いスポットも。無粋ですので、ここでは敢えて行き方のご紹介はしない(笑)。デマンド交通の無料クーポンやアプリの旅行プランニング機能やなどをうまく使いこなし、この週末にでも青梅の「宝」を掘り出しに足を運んで見てはいかがでしょう。

観光旅行の移動を円滑に…電脳交通のタクシー配車システムを活用 山梨県 他

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11月8日 山梨県の甲府市、山梨市、笛吹市、甲州市において「やまなし観光MaaS」が始まった。今年、令和3年は武田信玄公の生誕500年に当たる。やまなし観光MaaS推進協議会は令和3年2月18日に、事務局をJTBが担い、ナビタイムジャパン、パナソニック、山梨県、やまなし観光推進機構、各市町村、観光協会、MaaSプラットフォーム事業者、一次交通事業者、二次交通団体、観光事業者団体などが参画する。「やまなし観光MaaSの整備について」(令和3年3月29日)を拝見すると、同整備事業はMaaSの特徴を取り込みつつ、交通機関や観光施設における分散型観光等の新たな観光スタイルへの対応、具体的には「一次交通」と「二次交通」の連携や観光地におけるオリジナル性の高い移動サービスの提供や、個別の観光客にあった情報提供などを行うことにより、観光客の滞在時間の長期化や観光消費額の拡大により観光産業の発展を図る。観光MaaSの予算限度額(企画内容の規模を示す金額)は、約2億5千万円(消費税及び地方消費税含む)、運用開始は令和4年4月を予定している。タクシーの配車システムは「電脳交通」が担当する。システムの提供を通じ、鉄道などの一次交通と、現地で移動する二次交通を円滑に結び、利用者の利便性向上を図ると同時に、現地タクシー事業者の運行管理をサポートする。山梨県下の鉄道ネットワークはJR東日本(中央線、小海線)、JR東海(身延線)、富士急行(富士急行線)などがある。これと比較して中央自動車道や中部横断自動車道、東富士五湖道路、富士スバルラインなどの道路インフラと、山梨交通や富士急グループなどの高速バスや路線バス網があるが、バス利用者は思いの外、少ない傾向があるようだ。しかし、県内には富士山や、昇仙峡、忍野八海、富士五湖、青木ヶ原、八ヶ岳、南アルプスなど豊かな自然や、甲斐善光寺や躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)などの寺社や史跡、石和温泉、富士急ハイランド等、他県の観光課の垂涎の的とも言える「超」の付く有名観光資産がひしめき、食の領域では「フルーツ王国」「ワイン県」の王座はゆるぎない。今回の「やまなし観光MaaS」は、観光客の集中する富士山麓から離れ、「甲府・峡東地域」に目を向けている。山梨市、笛吹市、甲州などの景勝地やワイナリーを含む甲府盆地を「SHINGEN LAND(シンゲンランド)」と名付け、11月に旬を迎える観光スポットをテーマパークに見立てた上で各観光地同士をつなぎ、実証実験用のバスやAI乗合タクシーなどを運行し、観光客に広域の周遊を促す試みだ。観光情報の提供、経路検索や決済などは、専用ホームページ(https://land-yamanashi.com)内でまとめて提供する。実施日は11月の週末と祝日となる、11/3(祝)、6(土)、7(日)、13(土)、14(日)、20(土)、21(日)、23(祝)、27(土)、28(日)。*祝日はAI乗合タクシーが利用できず、11/3は「PiiMo(ピーモ)」は利用できないのでご注意下さい。電子チケットは「シンゲンランド(https://land-yamanashi.com)」で購入することが出来る。同ページの「マイカーなしで、山梨を楽しもう!」「1日2,000円で、甲府盆地をめぐり放題」(バス乗車券/「シンゲンンパス」/*施設等の入場料は別途)などの謳い文句にも山梨県の観光MaaSへの意気込みが伝わってくる。専用Webサイトでは利用者自身が巡りたいモデルコースを作ることもできる。「シンゲンパス」は2種類。おススメは、甲府盆地のワイナリーも楽しめる「シンゲンパス+ワイナリー」だ。パスの中身は対象バスのフリー1日乗車券、昇仙峡ロープウェイ往復乗車券、5種類の県立ミュージアム入場券。「+ワイナリー」は、シンゲンパス2日分に「ワイナリーエリアのAI乗合タクシー乗車券」が加わる。11月第2~第4週の土日は「ワインツーリズムやまなし」が開催され、産地めぐりも楽しめる。首都圏からお越しの方は、新宿駅を7時に出る「あずさ1号」に乗れば、8:30前に甲府駅に到着できる(到達時間は列車により多少前後するが、新宿駅~甲府駅間は特急でおよそ80分~110分程度、運賃は2,310円、指定席利用の場合は+1,580円)、週末の早朝、甲州街道をくだり笹子峠を越えれば、盛秋の甲府盆地が皆様をお待ちしている筈だ。

日産、福島・浪江町でオンデマンド配車サービス「なみえスマートモビリティ」実証実験開始 他

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11月5日 緊急事態宣言の解除後より、各地で観光需要復興を兼ねたMaaSの実証実験の動きが続く。ほぼ、ひと月前となる10月14日、第100代内閣総理大臣として衆議院及び参議院の本会議で指名された岸田首相のエネルギー政策は、原子力規制委員会の新基準を満たした原子力発電所は再開すべき、だ。就任早々10月16~17日にかけて岩手県、宮城県、福島県の3件を視察した。福島入りしたのは17日だ。同日のTwitter、@kishida230を拝見すると「この週末は、東日本大震災の被災地を訪問してまいりました。#車座対話では、大変貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。東北の復興なくして日本の再生はありません。これからも被災地の皆さんの心に寄り添い、そして現場の声をお聞きしながら、復興にしっかり取り組んでいきます。」とあり、首相官邸(@kantei)は「福島県を訪問しました。福島第一原発の着実な廃炉やアルプス処理水に対する風評被害対策に、引き続き万全を期します。また、ふるさとに帰還された方や新たに移住された方の情熱に触れ、福島に新たな魅力や雇用が生まれていることを体感しました。今後も生業の再生、新たな事業創出を支援します。」としている。福島民報によると、首相は福島第一原発を視察し放射性トリチウムを含んだ処理水について「多くのタンクが並んでいる姿を見て、先送りできない重要な課題だと痛感した」とコメントしている。処理水の海洋放出について、県民や地元水産業、周辺国、諸機関との調整に配慮する政府の様子が伺える。また、エネルギー政策に関しては「再エネ一本足打法では価格や安定供給の観点で十分ではない。複数の選択肢が求められる」として原子力発電の必要性についても言及、原発事故に伴う帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れた地域については「2020年代に希望者の期間を目指す政府方針に基づき、帰還に必要な箇所の除染、地域コミュニティーの再生に取り組む」考えを表明している。日産自動車は11月1日より、浪江町において、オンデマンド配車サービスの実証実験「なみえスマートモビリティ」を実施する。同社は本年2月に浪江町、双葉町、南相馬市と同社を含めた全国8企業で「福島県浜通り地域における新しいモビリティを活用したまちづくり連携協定」を締結、新たな移動手段の構築、再エネ利活用による低炭素化の取り組み、コミュニティの活性化と強靭化の領域において協業する。今回の実証期間はおよそ2ヶ月、アプリ上に約120箇所の乗降ポイントを設け(2020年度の実験では8箇所)、アプリも迷わず目的地の選択が出来るよう検索機能を改善して臨む。移動サービスの利用時間は、木曜、金曜は21時まで延長、長時間・夜間運行を行うことで地元飲食店をサポートする(前回は19時までだった)。またAIを本格的に活用、固定ルートでなく、出発地から目的地への効率の良い移動を目指す。参加費は無料。利用登録は、(https://www.smamobi.jp)から行う。浪江町のホームページによると、現在も「帰還困難区域」として13区域が残る(*避難指示解除準備区域および居住制限区域は、平成29年3月31日に避難指示が解除されている)、観光MaaSと言える至るまでは、今しばらく時間が必要と言えるのかも知れない。浪江町ガイドブック「浪江町 0からの挑戦」には、「道の駅なみえ」を始めとするいまの町の人々の姿が生き生きと紹介されている。浪江町に息づく伝統・文化の灯は消えていない。移動サービスの本格化と主に帰還困難区域の早期縮小の進展を願う。

NEDOなど 公衆広域通信利用の自動運転実証を開始 他

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11月4日 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などが、11/2に公衆広域通信利用の自動運転実証を開始した。NEDOが管理法人を務める「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/自動運転(システムとサービスの拡張)」で、関係機関22機関が東京臨海副都心で実証実験を行うと発表した。実証実験の期間は2021年11月~2022年3月まで。V2N(公衆広域ネットワーク)からの信号、気象、交通規制、道路交通情報などを自動運転に活用する手法を検証する。SIP第2期は、すべての人が安心・安全に移動できる社会の実現に向け、自動運転の普及・拡大を図る。これにより交通事故低減、渋滞の削減、交通制約者のモビリティ確保、物流・移動サービスのドライバー不足の改善、コスト低減などへの貢献を目指す。現在、継続して行われている東京臨海部実証実験は、「交通環境情報」を活用したインフラ協調型の自動運転の実現を目指し、2019年10月~臨海部の一般道に信号情報提供用のITS無線路側機、高精度3次元地図など、首都高に合流支援のためのセンサーなどインフラを整備、国内外の自動車メーカー、自動車部品メーカー、大学、ベンチャー企業などの参加を得て継続的に行われて来た。2021年度はこれまで整備してきた高精度3次元地図情報、狭域通信(V2I)による信号情報、合流支援情報の配信などに加え、V2Nにより多様な「交通環境情報」を車両へ配信する実験を行う。このV2Nを利用した「交通環境情報」の配信とは、車両プローブ情報(走行車両から送られてくる位置情報や交通情報)を活用した車線別渋滞、交通規制、落下物情報など他の事業者が有する情報、気象、緊急車両、事故車に関する情報、V2Iを通じ配信した信号情報などを車両に配信することを指す。また同実験では自動運転車の走行経路計画の判断や、ODD判定、注意喚起につながる中広域の「交通環境情報」を生成、V2Nで配信し、車両の安全走行への「有効性」を検討する。実験参加者(大学を含む、上記の22機関)は、実証実験用の自動運転車とドライバーを準備し、実験データの取得や実験結果の報告などを行う。SIPのホームページ(https://www.sip-adus.go.jp/fot/fot01_05.php)には、東京臨海部実証実験における自動運転車の走行計画(令和3年10月26日更新)やデータ取得場所(実験車両が走行する地域)、実証実験を行う参加者と車種などが掲載されている。平日が多いがご興味をお持ちの方は現地に行くと実験車両に出会えるかもしれない。え、現地で雨が降るかも知れない?ご心配なく。6時間先までなら、https://www.halex.co.jp/service/api/experience.html で予測も可能だ。

MITの研究者による自動運転の水上タクシーが、アムステルダムの運河で初航行 他

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11月2日 沖縄県内の各地の海岸に大量の軽石が流れ着いている。今回の軽石は8月に起きた小笠原諸島の硫黄島付近の海底火山「福徳岡ノ場」の噴火(8/13-15にかけ、海底噴火。噴煙高度は最大で16,000m、マグマの噴出量はおよそ3億トンから10億トンに達したと推計される)が原因とみられる。10/28の琉球新報によれば、41市町村の調査で、11市町村で漁港内に軽石が流れ込むなどして、被害が拡大している模様だ。具体的には、船舶が出漁できない、漁船のエンジントラブルが相次ぐ、漁港内のスロープ(船台上の船を水面に揚げ降ろしするために港内などに設けられた、平面の坂)に軽石が堆積し、出漁できない、ビーチの営業期間を短縮・前倒しして終了せざるを得なかった、遊泳不能、船舶のフィルターが目詰まりを起こす、釣り客の足が途絶える、いけす内の養殖魚類の大量死などの被害が起きている。マリンスポーツや旅客船・観光船にも同様の被害が予想される。一部自治体では、ショベルカーで軽石の撤去を始めたり、オイルフェンスを展開して、漁港内への流入を防ぐなどの対策が始まっている。政府は29日港湾や漁港の被害について国の災害復旧事業で支援することを決めた。環境省の補助事業を活用する。気象庁では衛星画像や海流の情報をホームページで公開している(「福徳岡ノ場の軽石漂流の関連情報」https://www.jma.go.jp/jma/menu/R03_karuishi-menu.html)。オランダにある運河の街、世界的な観光都市でもあるアムステルダムで、MIT(マサチューセッツ工科大学)コンピュータ科学・人工知能研究所とセンサブル・シティ・ラボラトリーが自律航行するロボットボートを進水させ試験航行を行っている模様だ。このロボットボートは「ロボート(Roboats)」と呼ばれ、乗員5人が乗船できる程度の大きさがある(「ロボート」航行の様子を記録した動画:https://roboat.org)。開発チームは廃棄物の回収や商品配送などの作業に利用できると考えているようだ。船はバッテリー駆動し、ドック(船渠)にいる間にワイヤレス充電ができ、10時間程度の運航が可能なようだ。LiDARとカメラを駆使して360°の視界を持ち、GPSを利用して自律的に安全な進路を決定し、障害物の回避も可能だ。認識機能、ナビゲーション、制御システムの精度と信頼性が向上し、ラッチング(接岸)も可能な近接接近モード、自動船位保持システムなども導入されているという。もちろん、沖縄の近海はアムステルダムの運河のように波穏やかではない。制御問題なども出てこようが、「ロボート」の船体は小型で、船底も深くない。船の舳先に軽石の回収装置とガードを施し、推進装置が軽石を吸い込まない様、上手く工作出来れば、比較的水深の浅い港湾やビーチ近辺でも、小回りが必要な作業が可能ではないか。運搬できる軽石の量は限られるが、船舶自体の数や作業時間を増やすことで、ある程度の回収量は見込める。軽石の流れ込んだ漁港や軽石接岸中のビーチにおける大量の軽石の除去作業は、ロボットボートの活用の可能性を広げる実験フィールドにならないか。沖縄県では、5日、沖縄本島の中部にある読谷村(よみたにそん)で採取した軽石の成分を分析した。カドウミウムなどの有害物質が、国の定める土壌環境の基準値以下であったことを明らかにしている。さらにほかの地域の軽石も分析し、安全性を確認できれば、農業や土木資材への利用を検討している。

「顔パス」で手ぶら観光…富士五湖でMaaSの実証実験 他

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11月1日 昨日、東京都調布市を走行中の京王線の特急列車内で殺傷事件が発生した。本年8月に発生した小田急線での殺傷事件と合わせ、公共交通機関全般での犯罪防止対策が求められる。有人運転の交通機関に限らず、今後、全国各地を走行・飛行・航行するであろう自動運転方式の公共交通機関にこそ、だ。列車が国領駅に緊急停車した際のドア扱い(規則に従い、本来の停止位置でない場所で非常用ドアコックが操作されたことから、車両の機能上、列車を動かすことが出来ず、また、車両ドアとホームドアの位置がずれていたため、当初は転落のリスクなどを考慮して開扉操作が行われなかった)などが報道されているが、ドア操作以前に、今後、乗車時のセキュリティ・チェックや車内の状況把握、適切なリアクションについても、議論が深まることと思われる。公共交通機関に関連する技術で、鉄道だけに限らず、自動運転方式の公共交通機関も範疇に入れた対策が求められる。羽田空港などでは、チェックインの際、自動チェックイン機で搭乗手続き後、手荷物を預けることになるが、ナイフやハサミ類、先の尖ったものバット類(スタンガン含む)などは持ち込めない。また高圧ガス、引火性液体、可燃性物質などの持ち込みも禁止している。搭乗口に向かうルートにはセキュリティゲートが設置され、乗客は手荷物検査(X線検査装置)とボディチェック(金属探知機を通過)を受けることになる。ここでは身に着けている金属類(携帯電話、鍵、小銭など)、ノートPCなどの電子機器類、ペットボトルや水筒などの液体物はトレイに載せ検査台を通過させる。コート、スーツの上着、ジャケット類は予め脱いで検査を行う。搭乗口では自動改札(BGR:ボーディングゲートリーダー)を通過するが、ここでも爆発物検査装置、X線手荷物自動検査装置によるチェックが行われている。もちろんこれら全てを日常生活圏である鉄道駅やバス・タクシー乗車時に行うことは現実的でないが、幾つかのポイントについては技術的に補うことも出来る。乗降ポイント間が長い公共交通機関に乗る前には、空港に準ずるセキュリティシステムやフローの標準的な導入が早期に検討されるべきだろう。乗車・搭乗・乗船前の事前チェックが難しい場合、陸上における最終的な防衛ラインは、移動中でも操作可能な「非常停止ボタン及び非常用開扉装置」だ。「乗り物を止め、乗客を危険から退避させる」ことが出来れば、被害減少が見込める。鉄道では、踏切やホーム、車両内に「非常停止ボタン」に類する装置が、一部のバスには「ドライバー異常時対応システム」が乗客スペース、運転席などに設けられている(*参考:https://www.hino.co.jp/blueribbon_rainbow/safety-maintenance/index.html#safety-main)。これらは紙媒体による設置場所の告知から一歩進め、操作説明コンテンツなどを車内モニターなどで常時流すなどの対策もあろう。遠隔にある指令所や監視センターや乗客の手許にあるスマートフォンなど、緊急時における停止装置・消火装置の操作連動なども可能ではないか。東急線では、車内の蛍光灯部分に後付け可能なカメラの設置を進めた(参考:https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20191106-1.pdf)。MOYAI社のLED一体型高機能ネットワークセンサーは200万画素の高解像度高視野角カメラの他、非映像モーションセンサー、3D加速度センサー、温度・湿度センサー、照度センサー、集音センサーなどが搭載され、WiFi/4Gによるデータ転送機能が備わり、新製品には4K魚眼カメラセンサー、内蔵されたSDカードに動画を録画保存、Wi-Fi回線を利用し遠隔地よりリアルタイムストリーミング、双方向通話機能ほか、煙感知センサー、CO2センサーなどの機能も見られる。非常時には乗客の挙動が平時と大幅に異なるため、画像解析や顔認証技術を用いた運転席、車掌室を始めとする指令所や監視センター、警察や消防など関係諸機関への通報・サービス運営者側でのリアルタイムでの状況把握なども想定できる。「安全・安心」が大前提である公共交通機関。自動運転の時代においても、これに携わる「ヒト」が起こす可能性のある事件や事故においても、早期にデータベース化・解析が行われ、予防・低減させる取り組みが求められる。

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