近距離モビリティのWHILL、トヨタ子会社ウーブングループから資金調達 他

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、運営主体を問わず通信技術の活用により、マイカー以外の交通手段による移動を1サービスとして捉えシームレスにつなぐ新たな移動手段の概念です。AOSデータ社は、MaaSをより安心して利用できるよう、リーガルテクノロジー(自動車フォレンジック)で貢献します。

急速に進む日本でのAI活用、米国に追いつき新たなフェーズに–PwC Japan調査


空港トーイングトラクターの遠隔自動運転…中部国際空港で実証へ


近距離モビリティのWHILL、トヨタ子会社ウーブングループから資金調達


自動運転にはセンサーと別に自動運転用地図が必要


自動車フォレンジック関連サービス(Related forensics services)


AOSデータ社の自動車フォレンジック関連サービスは、予期せぬインシデントが起きてしまった場合、事後対策として車載デバイスやメディアなどから、お客様の必要とされるデータの抽出・解析調査・レポーティングを迅速に行うサービスです。

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中国「自動運転タクシー」の商用運行に正式許可 他
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Impressions:5月23日 経済産業省の四国経済産業局が、5月20日に「令和3年度四国地域におけるMaaS等の新たなモビリティサービスに係る調査事業」の報告書を取りまとめた。報告書は、四国地域におけるMaaS等の新たなモビリティサービスの普及・啓発のため、同県が「令和3年度無人自動運転等の先進MaaS実装加速化推進事業(四国地域における新たなモビリティサービス産業創出及び周辺関連産業との連携可能性調査及びスマートモビリティチャレンジ地域シンポジウム四国開催事業)」を行ったことによる報告となっている。内容は四国地域内の取組みに係る包括調査、先進地ヒアリング調査、MaaS普及に向けたシンポジウム開催など。事業は高度経済成長とともに進展したモータリゼーションが、少子高齢化の影響で地域の交通サービスや移動の縮小など、様々な問題が顕在化して来た中で、政府は「未来投資戦略 2018」により、「MaaSの実現等により新たなモビリティサービスのモデル都市・地域を構築する」とし、交通事業者を含む民間事業者によってもMaaS関連の取組が始まっているとし、この調査により四国地域全体にMaaS等に関する検討や取組みを波及させることを目的とし、①まずは、四国島内におけるMaaSの先進事例ついて調査したとしている。②この次には先進事例を四国島内に普及させるため、関心のある事業者や自治体に声をかけシンポジウムを開催、③シンポジウム内にてMaaS等に関心のある参加者と、MaaSに取り組む事業者をマッチングさせ、次の(新たな)展開を期待するものとしている。包括調査については、四国経済産業局と伊予銀行/いよぎん地域経済研究センターが連携、管内の実態把握のため、文献やインターネット検索、関係者への取材調査を行い、調査対象エリアをリスト化、4エリアを選定、さらに調査対象エリアを2ヶ所に絞り、現地ヒアリングを実施している。またグリーンスローモビリティ事業については香川県琴平町を選定している。ヒアリング調査では、上記以外、四国管外にもヒアリングを行うとともに、シンポジウムでの事例紹介などを依頼、調査内容は四国経済産業局に提出されている。シンポジウムでは管内・管外の計6ヶ所(島根県邑南町(おおなんちょう)、富山県朝日町、新潟市、香川県三豊市、琴平町、松山市中島地区)のヒアリング策より2ヶ所を選定、事例紹介を行っている。同シンポジウムは、四国総合通信局、四国運輸局、四国地方整備局も参画し、伊予銀行地域創生部、いよぎん地域経済研究センターなどの協力を得て開催されている。シンポジウム開催までは、計画の立案や課題整理の段階から、開催まで約8ヵ月という短期間で計画が勧められている。包括調査における調査対象には、三豊市・三豊市社会福祉協議会、㈱電脳交通、㈱伊予鉄グループ、久枝地区(松山市)まちづくり協議会が含まれる。四国島内グリーンスローモビリティ調査(ヒアリング調査)では、松山市中島地区、三豊市、土庄町(とのしょうちょう)、琴平町、東かがわ市、香川県三木町、高知県四万十市等がリストアップされたが、調査時点でも活動中であった香川県琴平町が選ばれている。ヒアリング調査は、「移動課題解決」や「地域活性化」の視点から地域特性を踏まえ、地域住民のニーズ対応を図る取組、既存の交通サービスを活かして地域の社会課題を解決する先進的取り組みやロールモデルとなり得る取組みの抽出に目的が置かれ、詳細な事項(課題)を調査し、社会実装に向けた課題整理や、対応策の検討につなぐものとした。ヒアリングの内容としては、市町村名、事業・プロジェクト名、【地域交通の課題】、事業の推進体制、事業実施時期、【事業・プロジェクトの内容】、利用実績(アプリDL数、登録者数、決済件数、金額など)、【事業の効果】、利用者の完走・意見、【普及・定着に向けた課題】、今後の方向性、【他サービスとの連携可能性】、自動運転車両等の導入可能性、【MaaS推進に当たって国や産業界への意見・要望など】が設定された。新潟市の件では、参画したNEC㈱、新潟交通㈱、日本ユニシス株、富山県朝日町の件では㈱博報堂など民間企業にもヒアリングが実施されている。管外のヒアリング先であり、2018年4月1日にJR三江線が廃止された、島根県邑南町を例に地域交通の課題を見てみると、邑南町の利用者視点では、交通路線の縮小や廃線による利便性の低下、自宅と目的地がバス停と乖離。計モノや病院への動線と公共交通が連動していない。スマホの保有率が低くデジタル参入へ障壁が高い。事業者視点では、きめ細やかなバス運行を確保するための費用増、運営主体の廃業、NPOによる運営の安全確保、高齢化、効率化、行政視点では既存路線の維持、代替交通確保による費用増、縦割り行政、部署間連携が取りにくい、交通と観光の施策が連動していないことなどが挙がる。同町はこれらの課題に対し、JR西日本、特定非営利活動法人はすみ振興会、㈱電脳交通との推進体制を組んだ。JR西日本は、社内に「MaaS推進部」を設置し、地方型、観光型、都市型におけるMaaS展開を通じ、管内の移動をシームレスに利用してもらう社会の実現を目指し、取り組みを開始。旧三江線沿線の地域とコミュニケーションを継続、同社のMaaSに対する取組み方針を邑南町に伝え快諾を得たとし、2020年4月から同町と「地方型MaaS」に3ヶ年計画(同月から2023年3月まで)を組み、実証を行うこととした。実証内容は、地域公共交通のデジタル化とキャッシュレス化、町内観光素材(鉄道資産・A級グルメ)との連携や情報発信、生活関連サービス(病院・スーパー等)との連携、都市エリアとのつながりとしており、その構築を試みている。具体定には、NPOにデマンド型タクシー「はすみデマンド」(登録車両:32台)を運行することとし、配車システムや(電話も含む)予約システムを構築、町内バス、タクシー、自家用有償旅客運送で使える地域カード(「さくらカード」)を展開。町内の37店舗でICOCAの利用を可能としている。また、同町の旧三江線の駅舎を鉄道公園として整備、京都市にある梅小路ハイライン(鉄道高架上の京都屋台ストリート)で、邑南町フェアを開催、またJR西日本の観光型アプリ「setowa」で同町の観光素材を掲載するなど情報発信も行っている。生活関連サービス(病院・スーパーとの連携)では、町内で買物が困難な住民に移動販売を行う店舗にヒアリングを実施、病院・スーパー間などで利用できる移動サービスの連携の在り方を検討している。都市エリアとの繋がりを確保するため、町内のバスデータを更新し、都市エリアから邑南町内の目的地まで、経路検索を可能としている(JR西日本の「WESTER」/「setowa」上で実現)。これら事業の効果として、邑南町とNPOは、情報通信技術を活用した「地方版MaaS実証実験」に参加し、課題発見や技術導入の知見を学ぶことが出来る環境を得たが、利用者は電話予約が主となり、利用者、運転手ともに、タブレットやスマホの使用に抵抗感があり、機器を使うまでの(心理的)障壁の高さがあると感じているという。今後の課題として、①デジタル化やキャッシュレス化の部分では、配車Webフォームの実用化し、観光客への訴求も検討する、デジタル化により取得されたデータの有効活用、ICOCAを使ったキャッシュレス路線・店舗の拡大を図る。②また情報発信については、町内観光素材をPRする効果的なエリアと手法を選定したり、NPO江の川鐡道の観光支援などを行うとしている。③生活関連サービスについては、買い物支援(移動販売等)のデジタル化、病院受付とモビリティサービス連携、見守りサービス連携などを図る。④都市エリアとのつながりの面では、広島エリアからのアクセス向上を目指す。広島駅から三次駅まで移動した後、同駅からは備北交通の路線バスで移動、自家用有償旅客運送(はすみデマンド)に繋ぐ経路や、観光客のはすみデマンド利用の可否などを検討する。またMaaSアプリ「setowa」と連携、デジタルチケット販売を検討する。NPO法人は、人口が少ない地域においてはサービス提供者も限られるため、「※将来的に幅広いサービスを担う可能性」を想定、限られた人材で効率よく複数のサービスを、統括し提供できるシステムを必要としている。他サービスとの連携可能性の部分では、JR西日本と邑南町は、LSI社との連携によるキャッシュレス化(「さくらカード」による決済)、買い物支援のデジタル化、病院の受付とモビリティサービスの連携、タクシー事業者への配車システム導入による統一フォーマットでのデータ収集などが挙がる。MaaS推進にあたって国や産業界への意見や要望の部分では、JR西日本は地方エリアは人口密度が低く、高齢化が進み、サービス事業者は少ないため、地域交通と生活サービスの利便性の向上と業務の効率化は必要、交通面では、定時路線型など従来の手段では地域のニーズにそぐわなくなっており、抜本的な見直しに向けデジタル等のハード及びその根拠となる法規定の柔軟な整備が必須となる。主に「高齢者のデジタル化対応力の向上」、「事業者のデジタル化への負担軽減」への支援を要望しており、邑南町とNPOは、全国でMaaSが研究されるものの、地域ごとの交通事情が異なるため、システムやアプリが地域に特化されている場合が多いことを挙げ、単純に転用が出来ない点、地域ごとに地域専用のMaaSシステムを構築するのは費用的に困難である点を挙げ、基幹となるMaaSシステムのオープン化と、API(地域に必要なサービスとの)連携の推進を要望として挙げている。(*参考:https://www.shikoku.meti.go.jp/01_releases/2022/05/20220520b/20220520b.pdf)国土交通省では、令和4年5月13日に「第4回 鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会の開催について」が開催されている。同検討会は、各地の地方ローカル線が沿線人口の減少や少子化、マイカーへの移転などを受け、利用者が大幅に減少する等、一部区間は危機的な状況に置かれており、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化で(利用者減少に)拍車がかかっていると状況を説明する。同検討会は、こうした鉄道路線の現状について鉄道事業者と沿線地域が危機認識を共有し、改めて(鉄道の)大量高速輸送機関としての特性を評価した上で、相互に協力・協働しながら、利用者の利便性と持続性の高い地域交通「再構築」の必要性を説く。同会は今年2月に立ち上がり、夏ごろの取りまとめに向け議論を推進するとしている。先に参考として上げた「令和3年度四国地域におけるMaaS等の新たなモビリティサービスに係る調査報告書」には、邑南町を含めた地域の貴重な取組みや、実証の結果得られた貴重な知見が集約されている。検討会の関係者には、ぜひ一度目を通していただきたい資料だ。また邑南町のNPOが課題として意見を挙げた中に、「(地域のNPOが)将来的に幅広いサービスを担う可能性」との言葉がある。NPOの活動には、未だ形式知化されていない地域のニーズが集約されている可能性がある。新たな移動に関わる経済創出の源泉という見方は出来ないだろうか?

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