上小阿仁村 自動運転サービス開始2年も利用者数は低迷続 他

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、運営主体を問わず通信技術の活用により、マイカー以外の交通手段による移動を1サービスとして捉えシームレスにつなぐ新たな移動手段の概念です。AOSデータ社は、MaaSをより安心して利用できるよう、リーガルテクノロジー(自動車フォレンジック)で貢献します。

自動運転モビリティサービスの技術実証を開始


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あいおいニッセイ同和損保ら、大阪・関西万博での次世代交通システム実用化実証実験に参画


MaaSの実現を支援する「MONETマーケットプレイス」で 初の複合経路検索APIを販売開始


今日から上岩洞で自動運転車が走る


上小阿仁村 自動運転サービス開始2年も利用者数は低迷続く


自動車フォレンジック関連サービス(Related forensics services)


AOSデータ社の自動車フォレンジック関連サービスは、予期せぬインシデントが起きてしまった場合、事後対策として車載デバイスやメディアなどから、お客様の必要とされるデータの抽出・解析調査・レポーティングを迅速に行うサービスです。

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Impressions:12月1日 気になるニュースがある。サービス開始以来、2021年度末で2年となる秋田県上小阿仁村で始まった自動運転サービスである。グリーンスローモビリティを用いた自動運転が村内の集落と役場、診療所などを結び、村民の移動を補助していたが、このところ振るわない。NHKのNEWS WEBによれば、サービスの利用者数を月別に集計したところ、一日平均15人を超えたのは、2019年11月のサービス開始以来2020年の3月だけで、今年に入ってからは一日平均8人を下回る。利用者が振るわない遠因として、国交省東北地方整備局には、コロナ禍の影響や運転手のいない自動運転車両が敬遠されていないのではないかとの考えがあり、サービス運営者となるNPO法人上小阿仁村移送サービス協会は「自動運転車を日常的に利用するユーザーと利用しないユーザーがおり、利用頻度に大きな差が生まれている現状を指摘、今後は日常的に利用のないユーザーにも利用してもらえるようにしたい」と述べている。上小阿仁村は、北秋田市、能代市、三種町(みたねちょう)、五城目町(ごじょうめまち)、秋田市と境界を接しており、北秋田市とは秋北バスの路線バスで繋がり、鉄道は秋田内陸縦貫鉄道の米内沢駅か阿仁前田駅が最寄り駅となり、高速道路は秋田自動車道の五城目I.Cが最寄りとなる。村と大館能代空港間、村と阿仁前田駅間には、デマンド型乗合タクシーが設定され、空港との連絡には地元などのタクシー会社が月替わりで上下合わせて4便/日、阿仁前田駅間との連絡には日に6便があり、住民の移動を支える。また、同村の社会福祉協議会は、電話予約により上小阿仁村有償運送(交通空白)こあに号を、上小阿仁~八郎潟駅間に運行している。MaaSは、地域で利用可能なすべての交通手段を網羅し、その情報を利用者に分かりやすく伝えるものだ。周辺地域との接続が、高齢者化率も高く、冬季には雪などの外乱要因の多いであろう同地で、同自治体内の結節点や高齢者の自宅内での閲覧も想定し、利用者が把握しやすい「情報表示」の仕組みが出来ているか気になる。また、高齢者化率の高さは健康上の理由などとあわせ、移動総数と直結する。ユニバーサルな移動環境が作られているかも、モビリティも含めた待合施設などのスロープや手すり、体調が悪くなった際の緊急連絡設備、食事や飲料の自動販売機、手洗、空調やベンチなど休息に必要な設備などを含めた使い勝手にも、再度目を配っていただきたい段階だ。上小阿仁村の昨今のニュースを見ていて、もう一点気になるのは、村が運営する移動販売車「こあにカー」の存在だ。同車両は高齢者化率の高い村内の20集落に向け、週1回(平日のみ)食料や日用雑貨などの移動販売、高齢者の見守り活動を行っている。村内において、食料品や日用品を扱う実店舗はコンビニを含め7軒あるが、それらを利用しづらい集落や移動弱者の買い物を支援している。「こあにカー」以外にも民間の移動販売車の存在がある。同時に「買い物」は、すべての交通利用者に共通する移動理由でもある。先ほど「こあにカー」は、村が運営すると書いたが、実際は道の駅「かみこあに」を運営するかみこあに観光物産に事業が委託されている。あくまで一案だが、移動と日常的な消費活動、どちらも両立するには、自動運転サービス運営者と観光物産を一つの台所にまとめたり、7軒の店舗への物流ルートを貨客混載方式にシフトしてもらう代わりに、自治体が近隣の市町も含めた施設・店舗利用のためのプレミアム付きの地域商品券などを発行する等の仕掛けをしてもよいのではないか。話は変わるが、林野庁(林政部木材利用課 https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/biomass/con_2.html)は、地球温暖化の問題や廃棄物問題への対応の一環として「木質バイオマス」の利用推進に注目し、これを推進している。「木質バイオマス」の利用メリットは「二酸化炭素の排出抑制」と「地球温暖化防止」の2点だと謳う。森林を構成する樹木等は、光合成により大気中の二酸化炭素の吸収と固着を行う。その根拠は、木材をエネルギーとして燃焼させる場合はCO2を排出するが、排出されるCO2は樹木の伐採後に森林が再生された場合、その成長過程で再び樹木に吸収されるとの計算にある。化石燃料の代替燃料として、前述の2つのメリットを生み出すという。同庁はこの「木質バイオマス」のライフサイクルを通じ山村地域の活性化も図る。資源の収集や運搬、バイオマスエネルギー供給施設や利用施設の管理・運営など新産業は雇用も創出し、地域経済を活性化させる可能性を持つ。上小阿仁村にこれらの施設を誘致する、との選択肢も有効だと思う。これらは、農林水産省出身である小林悦次(こばやし えつじ)町長を始めとする同町の第2期上小阿仁村まち・ひと・しごと創生総合戦略にも「本村は、森林面積が92.8%を占めるため、木質バイオマス等の再生可能エネルギーの有効活用や産業振興を図り、カーボンオフセットやグリーン購入等を推進します」といった言葉で表現されているように思う。